キングオブコントのおはなし。
漫才師紹介したし、コント師紹介しなきゃなーとか思ってたら、いつのまにかキングオブコント当日でした。急遽書いておくことにしました。
前置きするんだよ!
M-1とは違ってキングオブコント(以下KOC)には結成して何年以内とかの制限はないので、極論を言えば審査員のさまぁ~ずとかバナナマンも一応参加資格はあるわけです。でもベテランを紹介しても仕方ないので、M-1に則って紹介していくよって感じです。すでに落選しているユニットもありますが、あくまで僕のお気に入り芸人の紹介の場なのでその辺は何卒悪しからず。お笑い芸人とか興味ねえよって人でも、僕のブログを見に来たってことは少なくとも僕には興味あるってことなので(うぬぼれ)、僕がどんなお笑いが好きなのか知ってもらえれば幸いです。顔と名前だけでも。
紹介するんだよ!
天竺鼠(よしもと/2003年結成)
「不条理」「ナンセンス」という言葉がピッタリです。「何なんソレ」「ずっと何やってんねん」と思ったものに笑えるかどうかが、こういうタイプのお笑いを見るときのキモです。意味なんて考えてはいけません。ナンセンスなのですから。でもたまにすごく深い意味があったりするので、そういうところが抜け目ないです。まぁ全く僕にハマらない時もありますが。
コントをする分には、川原の奇人っぷりを際立たせるのに瀬下で申し分ないのですが、バラエティー番組とかでは陣内智則が相性がいいと僕は思っています。川原がわけわからん言動や行動をしても、陣内はいい感じに我々一般人に伝わるような橋渡しをしてくれます。
ジャルジャル(よしもと/2003年結成)
生粋のコントコンビです。M-1にも出ていましたが、あれも「漫才」っていう題名のコントをやってるのだと思います。内容はくだらないのが多いのですが、ただならぬ練習量が垣間見えます。感覚が若くて、男子高校生のおふざけを見ているようです。
ネタ数は8000本あるらしい(多分本当)です。1日1本作ったとしても20年以上かかります。玉石混交とは思いますが、一つのネタにちゃんと笑いどころがあってそれをちゃんと演じられるというのはすごいことです。普段の暮らしの中で変な奴を演じてみたり、ワードをランダムに組み合わせてそのテーマで即興コントしてみたり、小さな挑戦の積み重ねによって得られた賜物だと思います。ちなみにFUIJIWARA原西の一発ギャグ1兆個(多分ウソ)というのは1秒に1個考えたとしても約31700年かかります。
チョコレートプラネット(よしもと/2006年結成)
世間では和泉元彌とIKKOさんみたいな認識かもしれないですが、人の悪口とか下ネタみたいな過激な表現じゃないと注目されないこの時代に、どの世代でも笑えるネタを作れるCERO-A芸人です。バカバカしさだとかグダグダ感だとか、ついつい笑みが零れるタイプの不純物ゼロなお笑いです。子供にお笑いを見せたいときは、チョコレートプラネット、佐久間一行、もう中学生でOKです。
オススメのネタは「クイズショウ」「カレー屋」です。初めて見たとき泣き笑い転げました。
さらば青春の光(ザ・森東/2008年結成)
賞レースでよく見るけどなかなか結果が出ない実力者です。コアなお笑いファンやお笑いサークル所属大学生などの、多少玄人よりな人たちが好みそうなネタを作ります。泥臭くて努力家で、笑いに対してストイックです。職人のようにネタを作ってはライブで試して磨き上げているのでどのネタもクオリティが高いです。いい加減優勝してもいいと思います。
東ブクロはカズレーザーの元相方です。カズレーザーはバイなので、元相方どころか元カレかもしれません。
アイロンヘッド(よしもと/2007年結成)
このコンビに関しては、コントとしてのネタもおもしろいんですが、ちょっとした小ネタとかのほうが好きです。「ちゅちゅちゅ」言いながらずっとダンスするやつとか、存在しないAメロ歌うやつとか、わたパチ食いながら漫才するとか。大半が男子大学生が学生寮で考えたようなネタです。二人ともなんだか憎めない感じで、後輩にいたら楽しいと思います(謎の感想)。
ジグザグジギー(マセキ/2008年結成)
常に高得点を出せるお笑い優等生です。一つのテーマで矛盾なくストーリーが進み、パズルのように緻密に計算されたネタは、見ていて気持ちがいいです。ひねりの効いたツッコミからは知性が感じられます。「出欠」というネタはこのコンビの名刺ネタとして外せません。
セルライトスパ(よしもと/2009年結成)
今まで味わったことのない不思議な可笑しさを持ったコンビです。
おもしろいのは間違いないのですが、どうやってその設定を思いついたのか、どういう理由でそのボケに至ったのか、僕にはこのコンビのネタの作り方が分かりません。数学の難問を、途中の過程なしに答えだけ出して正解される気分です。お笑いの教科書なんか買わずに、僕の知らない理論や公式を持っているのでしょう。
ファイヤーサンダー(ワタナベ/2014年結成)
つい最近ABCお笑いグランプリで優勝しました。一発ドカンと来る爆発的な笑いが起きて、そのあとの余熱を楽しむ感じのネタが多いです。若手なのに安定感のあるすごくちゃんとしたネタで、安心して見れます。ネタ作りに苦戦しそうですが、キャラとかに頼らずに純粋な「ネタのおもしろさ」で勝負できるのはすごく尊敬できます。
ジンカーズ(フリー/2003年結成)
ちょっとお笑い知ってるぞって人でも、一般的な生活をしている人であれば存在を知らないであろうコンビです。随分と昔の話なのでもしかしたら違うかもしれませんが、僕が最初に「多分シュールってこういうことなんだな」と思ったコンビです。
そういえばあのコンビ今どうしてんだろと思って調べてみたら、現在はYouTubeで動画をあげていました。普通のネタが見たいです。ネタはラバーガールとかザ・ギースみたいなシティ系?の雰囲気です。
勝又:(オスカー/2009年結成 2018年解散)
普通に紹介するつもりだったけどいつのまにか解散してました。このコンビのビジュアルから、「気持ち悪い」という感情が先行してしまいがちですが、ネタの内容も構成も最初から最後まで非の打ち所がありません。笑わせるところも驚かせるところも全てちゃんとしていて、気持ち悪いというよりもむしろ気持ちがいいです。
ビーフケーキ(よしもと/2007年結成 2017年解散)
僕の好きなトガり方で、いい意味でお笑いをナメていたと思います。
解散してこのコンビのネタを見られなくなってしまったのが悔しいです。こういうお笑いが評価されずに解散していって、トレンドに乗っかっただけのお笑いが売れてしまうのは誠に遺憾です。
「5」とか「どうそうかい」とかの擬人化ネタ、「ペペペドミア共和国」がおもしろいので是非。
まとめるんだよ!
紹介記事書いて思ったんだけど、褒めるのめちゃくちゃ難しい。日頃から褒める習慣がないもんだから、褒めボキャブラリーがない。中途半端な紹介になったのが情けない。ついつい「独特な世界観」とか安易な表現に甘えてしまいそうになる。
僕はネタの内容を基準に書いてるけど、僕が気が付いてないだけで、違和感なく見せる演技力もすごいんだと思う。
当然ながらここで書いた芸人以外にも好きな芸人はいっぱいいる。しゃべりのほうがおもしろい芸人とか。三四郎とかはネタよりもラジオでのフリートークのほうがおもしろい。
僕の好みはいわゆる「シュール」だと思うんだけど、実際のところシュールが何かなんてよく分かってない。くだらないものも、よく練られたものも、バカバカしいものも、頭よさそうなものも、おもしろいと思ったものがおもしろい。
あと、このコンビのどういうところがおもしろいかとか分析するもんじゃない。お笑いは感覚で楽しむものだよ。正直言って、おもしろいと思うかどうかなんて人それぞれツボが違うんだし、僕がここでどんなに紹介文考えたって全部僕の主観でしかない。
ただまあ、気になった芸人がいたら是非ともネタを見てほしい。おもしろいと思うものが一緒なら嬉しい。そして感想を聞かせてほしい。何ならオススメの芸人を教えてほしい。伝える手段は何でもいい。このブログのコメント欄、LINE、電話、メール、手紙でもいい。会って口頭が一番いい。会ったはいいけど声が出ないって人は口パクでもいい。こちらも読唇術で読み取る努力はする。会ったはいいけど面と向かうのが恥ずかしいって人は尻文字でもいい。ただ、お尻が魅力的な人は僕が見惚れてしまう可能性があるので注意してほしい。できるのであればテレパシーでもいい。その場合は事前にテレパシーの受信側のやり方をテレパシー以外の方法で教えてほしい。宗教上の理由でモールス信号しか送る手段がないって人はそれでもいい。狼煙とか手旗信号とかは気づかない可能性が高い。矢文だけは怖いのでやめて。
今回の決勝進出者、当日発表とか言ってるけど挑戦者のシルエットでだいたい決まってるっぽい。漫才でボロボロだったマヂカルラブリーがコントでリベンジするってのがドラマがあっていいと思う。マヂカルラブリーのコント見たことないんだけど。
(前置きで略称書いておきながらそれ以降一度も使ってないことに気づいた人は鋭い)